【カズオイシグロおすすめ作品】映画化された小説や新作(日本語訳)受賞理由に納得!

参照:ノーベル文学賞の受賞が決まり、笑顔で取材に応じるカズオ・イシグロ氏=5日、ロンドン(ロイター)

ノーベル文学賞を受賞したイシグロカズオ氏。

その受賞理由が神秘的で、どの作品もぜひ読んでみたい、
映画も観てみたいという気にさせられます。

そこでまとめてみました。

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受賞理由を知って作品群が気になってしょうがない

カズオ・イシグロ氏に、
2017年ノーベル文学賞を授与すると発表したスウェーデン・アカデミーは、

「世界とつながっているという幻想的な感覚にひそむ深淵(the abyss beneath our illusory sense of connection with the world)」をあらわにしたこと

を受賞理由に挙げています。

「幻想的な感覚にひそむ深淵」

「幻想的な感覚」だけでもすでに神秘的ですが、
さらにそこにひそむ深淵、となると

神秘的な「幻想的な感覚」に浸り、ただ酔うだけでなく、
その背景、その奥にある「秘密」や「真理」に出会えるのではないか?

ふだん何気ない暮らしの中では見えてこない「何か」を見つけられるのではないか?

そう思わせてくれる受賞理由に、俄然作品群が気になりまとめてみました。

イシグロ氏の作品の特徴

また、スウェーデン・アカデミーは、こうも評価しています。

幼少時に英国へ移住したイシグロ氏の作品は、過去の記憶や時間、そして自己欺瞞に触れている

さらに、アカデミーの事務次官、サラ・ダニウス氏によると、

「彼の作品は、ジェーン・オースティンと、風俗喜劇、そしてフランツ・カフカが少しずつ混ざったようなところがある。これらの要素をたくさんではなく、少しずつ混ぜ合わせると、簡単に言えばイシグロになる」

と。

なるほど。

とっつきやすい、読みやすいという、
人々に親しみやすさを与えながら
ぐいっと深淵に迫っていく、

という特徴がこの弁から感じられます。

ますます興味深いですね。

小説 と 映画化作品

『女たちの遠い夏』
(原題:A Pale View of Hills)1982年

日本語版はのちに『遠い山なみの光』と改題されています。

英国に在住する長崎女性の回想を描いた処女作で、
王立文学協会賞を受賞し、9か国語に翻訳されています。

処女作から、在住するイギリスのみならず、世界各地で脚光を浴びています。

国境を越えて人々の心に届き響き渡るものが、作品にはあったのでしょうね。

国は違えど、人の心の深淵に潜むものはきっと共通していて、
だからこそこうした評価につながるのかな、と思います。

まずは、処女作のこちらから読んでみたいですね。

故国を去り英国に住む悦子は、娘の自殺に直面し、喪失感の中で自らの来し方に想いを馳せる。戦後まもない長崎で、悦子はある母娘に出会った。あてにならぬ男に未来を託そうとする母親と、不気味な幻影に怯える娘は、悦子の不安をかきたてた。だが、あの頃は誰もが傷つき、何とか立ち上がろうと懸命だったのだ。淡く微かな光を求めて生きる人々の姿を端正に描くデビュー作。王立文学協会賞受賞作。

「BOOK」データベースより

初期の作品の舞台に日本を選んでいるイシグロ氏。

平成23年1月24日、東京都千代田区の英国大使館にて、
映画「わたしを離さないで」の原作者として来日し記者会見したときに

「今回日本に来てすごく思うのは、物語自体が非常に日本的ではないかということ。命のはかなさとか、そういうことが非常に日本的ではないか」

と、振り返っています。

のちほどご紹介する悲しくもはかない設定の「わたしを離さないで」。

こちらは日本が舞台というわけではないにもかかわらず、
そこには日本的な意識が流れていることに気づいたのだと。

祖国を離れても、やはりその意識は根底に流れているものなのかもしれませんね。

『浮世の画家』
(原題:An Artist of the Floating World)1986年

戦前の思想を持ち続けた日本人を描いた第2作。

この作品は、ウィットブレッド賞を受賞しています。

戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。小野は引退し、屋敷に篭りがちに。自分の画業のせいなのか…。老画家は過去を回想しながら、みずからが貫いてきた信念と新しい価値観のはざまに揺れる―ウィットブレッド賞に輝く著者の出世作。

「BOOK」データベースより

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『日の名残り』
(原題:The Remains of the Day)1989年

英国貴族邸の執事を描いた第3作でブッカー賞を受賞

品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々―過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。

「BOOK」データベースより

この作品は1993年に英米合作のもと、ジェームズ・アイヴォリー監督・アンソニー・ホプキンス主演で映画化されています。


参照:Amazon

出演: アンソニー・ホプキンス, エマ・トンプソン, ジェイムズ・フォックス, クリストファー・リーヴ, ヒュー・グラント
監督: ジェームズ・アイヴォリー

アンソニー・ホプキンスの、激情を抑えた演技も高評価のレビュー。
ロマンチックで切ないストーリーは、秋の夜長にぴったりの作品ですね。

『充たされざる者』
(原題: The Unconsoled) 1995年

世界的ピアニストのライダーは、あるヨーロッパの町に降り立った。「木曜の夕べ」という催しで演奏する予定のようだが、日程や演目さえ彼には定かでない。ただ、演奏会は町の「危機」を乗り越えるための最後の望みのようで、一部市民の期待は限りなく高い。ライダーはそれとなく詳細を探るが、奇妙な相談をもちかける市民たちが次々と邪魔に入り…。実験的手法を駆使し、悪夢のような不条理を紡ぐブッカー賞作家の問題作。

「BOOK」データベースより

「悪夢のような不条理」という一節に、カフカのそれを感じずにはいられません。

若い頃、カフカを読みふけっていた者としては、こちらも気になります。

『わたしたちが孤児だったころ』
(原題:When We Were Orphans)2000年

戦前の上海租界を描いた第5作 ※発売と同時にベストセラーとなった。

上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが…現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。

「BOOK」データベースより

発売と同時にベストセラーになるほどの人気作品!

「記憶と過去をめぐる至高の冒険譚」
この響きだけで、触手が伸びます。

『わたしを離さないで』
(原題:Never Let Me Go)2005年

こちらは、前述したとおり、またみなさんご存じのとおり、
日本でもドラマ化され有名になりましたね。

この小説は、日本が舞台というわけではないにもかかわらず、
そこには日本的な意識が流れていることに気づいたのだというイシグロ氏。

日本でのドラマ化がヒットしたのもうなずけます。

また、この作品に込められたメッセージは、

「いずれは皆死ぬ」ということではなく

「思っているよりも人生は短い、限られた時間の中で大切なのは何か?」

ということだとも語られていました。

自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。共に青春 の日々を送り、かたい絆で結ばれた親友のルースとトミーも彼女が介護した。キャシーは病室のベッドに座り、あるいは病院へ車を走らせながら、施設での奇 妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に極端に力をいれた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度、そして、キャシーと愛する人々 がたどった数奇で皮肉な運命に……。彼女の回想はヘールシャムの驚くべき真実を明かしていく――英米で絶賛の嵐を巻き起こし、代表作『日の名残り』を凌駕する評されたイシグロ文学の最高到達点。解説/柴田元幸。

「BOOK」データベースより

映画化された作品はコチラ。

参照:Amazon

<キャスト&スタッフ>
キャシー…キャリー・マリガン(三ッ木 勇気)
トミー…アンドリュー・ガーフィールド(石母田 史朗)
ルース…キーラ・ナイトレイ(弓場沙織)
校長先生…シャーロット・ランプリング(弥永和子)

監督:マーク・ロマネク
脚本:アレックス・ガーランド
原作:カズオ・イシグロ
製作総指揮:アレックス・ガーランド/カズオ・イシグロ/テッサ・ロス

『忘れられた巨人』
(原題:The Buried Giant)2015年


参照:Amazon

アクセルとベアトリスの老夫婦は、遠い地で暮らす息子に会うため長年暮らした村を後にする。若い戦士、鬼に襲われた少年、老騎士…さまざまな人々に出会いながら雨が降る荒れ野を渡り、森を抜け、謎の霧に満ちた大地を旅するふたりを待つものとは―。失われた記憶や愛、戦いと復讐のこだまを静謐に描くブッカー賞作家の傑作。

「BOOK」データベースより

こちらが、今のところ最新作のようです。

今後はますます注目度が高まり、
ノーベル賞受賞後の作品も、まだかまだかと待たれることでしょう。

遅まきながら、私も注目していきたいと思います!

まとめ

いかがでしたか?

お気に入りの作品は見つかりましたか?

今回は、イシグロ氏のノーベル文学賞の受賞理由から
作品群が気になり調べてまとめてみました。

同じように、
これを機にイシグロ氏の小説や映画化された作品に興味を持った方の
お役に立てれば幸いです^^

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